2019年に文部科学省が発表したGIGAスクール構想は、当初5カ年で整備される計画でありましたが、2020年のコロナ渦においての緊急経済対策として、日本全国の公立学校を中心に一気に整備されました。
このGIGAスクール構想ではコンピュータ本体のみならず、無線LANなどの高速インターネット回線、充電保管環境の整備まで行われました。
全ての教室で、コンピュータを使用した授業が行われるように整備された反面、旧態依然のPC教室の活用が課題です。PC教室の維持費用から存続の議論がなされている自治体もあるようです。
PCのリースアップでPC教室を廃止してしまうのではなく、大学図書館などラーニングコモンズの様なICTを活用できる多目的な教室、欧米の学校のようなソファや裸足で寝転べるような自由なスタイルで勉強のできる教室、GIGAスクール端末にとらわれないさらなるコンピュータ活用のできるSTEM教室などが注目されています。
プログラミングや3Dプリンタやロボテックス、VR/ARなど次世代のテクノロジーの体験/習得に特化し、目的に応じ、最適なOSやデバイスを使いこなせるような環境の整備が求められてくるでしょう。
すでに埼玉県・戸田市では「STEM Lab」がはじまっています。
公立で3Dプリンターや高性能PCを配備、戸田東小中「STEAM Lab」が凄い:東洋経済education × ICT編集部
https://toyokeizai.net/articles/-/591848
GIGAスクール構想の実現で、ひとり1台(1to1)の端末は整備は実現しました。
しかし、いまの時代、スマートフォンとコンピュータ、タブレットとコンピュータを2台以上駆使して作業を行うことは珍しくなくなりつつあります。
メインの端末以外にも、デジタル教科書を閲覧したり、複数の資料を見比べたりと、複数のデバイスを使いこなす(1 + 1)も始まっています。
GIGAスクール構想で導入された端末は、価格的に非力なことが少なくなく、iPadのように動画や写真の撮影や編集については、少々課題があるように見受けられます。
先日、訪問させていただいた、ドルトン東京学園 中等部・高等部では、OSを指定しないBYODによる、コンピュータの活用を行っているのに関わらず、充電保管庫と貸し出し式のiPadを配備しています。このiPadは図書室のオープンスペースに設置されていて、生徒はいつでも自由に利用できます。
当時の校長先生にお話しを伺ったところ、生徒はWindowsやMacのノートパソコンを自費購入して使用されているのですが、課題などで成果物が動画の提出とした際の、撮影や編集にiPadが適しているとのことでした。
慶應大学SFCでのAO入試をはじめ、これからは動画による大学入試選抜、就職試験が一般的になってくると思われます。YouTubeなどの動画配信が一般化した現在、新社会人に自社の動画コンテンツ制作の期待をかけている会社様も多いのではないでしょうか。
ドルトン東京学園 中等部・高等部
https://www.daltontokyo.ed.jp/
また、1人1台のiPad導入のパイオニアである近畿大学付属中学・高等学校は、2013年に国内で先駆けて導入以降、常にアップデートをされています。2016年にはプログラミング教育用のコンピュータとして貸し出し式のMacBookを充電保管庫とともに整備されています。2022年には2教室分の最新型のiMacを整備されるなど、先進校の取り組みが、公立学校でのPC教室存続の議論と正反対の動きであることが興味深い。
近畿大学付属中学・高等学校
https://www.jsh.kindai.ac.jp/hs/education/ict/
このほかにも、聖徳学園中学高等学校や三田国際学園などiPadを1人1台整備している学校様でSTEM教育用やマルチOSの貸し出し式の端末を充電保管庫ともに整備しているケースが増えておりますので、自身のデバイスと貸し出し式のデバイスの2台を活用する学習スタイルは、これからの主流になるかもしれません。
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